奈良県生駒市の福祉作業所や一般企業で働く知的に軽度のハンディキャップを持つ人達を中心に、親とボランティア、そしてその本人たちで作るサークル「生駒ポレポレ」と言うのがあります。　
「ポレポレ」とは「ゆっくり、ゆっくり」と言う意味だそうです.

メンバーの最終目標は「社会的自立」ですが、まずは遊び一つにしても「自分から行動する」という意識を持つことが大切で、それを支援するのがボランティアの役割です。　
メンバーの余暇活動支援として、色々な所に出かけて交流を楽しんでいます。　

・梅花女子大学文学部人間科学
・京都府立大学
・藍野医療福祉専門学校作業療法学科
・立命館大学産業社会学部人間福祉学科　
向日市学童保育がんばクラブ指導員
・武庫川女子短期大学心理学専攻
・奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科
・同志社大学工学部
・関西学院大学社会学部社会福祉学科卒
・龍谷大学社会学部福祉学専攻卒　
・同志社大学文学部社会福祉専攻卒、同工学部卒
・グループホーム勤務　
(順不同）


社会福祉士、ホームヘルパーなどを取得し、大学卒業後、福祉施設で働いている人も多数。　ボランティア募集要項

このページを公開してから、多い質問についてご説明します。　

１、メンバーの年齢
　　26歳〜43歳。　奈良県内の高等養護学校を卒業し、企業就労又は地域の福祉施設にて働いています。　年齢のとおり見た目は立派な大人ですが、その見た目と中身のギャップで対応に戸惑うボランティアも多いです。　そこがこの活動の難しいところ、立派なことを話す人もいますが、実際の行動に伴わない事も多々。じっくり話し、行動を観察することが大事です。

２、特徴
　　知的なハンディキャップ　について、精神的な障害と混同されて参加するかたがいます。　メンバーにはいろいろな人がいますが、知的障害とはにあるように、異なっています。　この点は大学で福祉を専門に学んでいるかたでも誤解されている人がおられますのでご注意ください。　心の病、遺伝、親の育て方が悪い　など考えがちですが、突然大きな声を張り上げる人、突然笑い出す人（悲しい場面で笑ってしまう人、おもしろいから笑うのではなく、感情的になると「笑いの機能」が働いてしまうのです）、いつもの場所に同じものが無くなっていると混乱してしまう人　。。。　などあげるときりがありませんが、全ては脳の中の機能の問題です。それを「個性」と考えうまく働きかけていけるように工夫します。

３、ボランティア保険
　　活動中に「自分がケガをした」「他人にケガをさせてしまった」「物を壊してしまった」ら…。そういう場合に備えてボランティア保険があります。 もしもの事故に備え、ボランティア保険に加入します。

４、生駒ポレポレへの参加方法
　　まずは生駒ポレポレ宛てに質問フォームからお連絡ください。
１、お住まいの地域（外出支援で出かける際にあまりに遠いと問題なので）
２、経験の有無（できれば詳しく。どの程度ご指導させていただく必要があるのかに関係します）
３、参加動機（過去に卒業論文の研究ために参加したい　と言うのがありました。多分卒業論文には役にたたないのでお断りしました）

以上3点を書いていただけるとありがたいです。
また、　返信先メールアドレスを誤記入して送られるかたがおられます。間違いのないようにお願いします。
　　参加はできないけど、生駒ポレポレの活動を教えて欲しい
と言うのでも構いません。　自由にご質問ください。　

生駒ポレポレのメンバーさんが持つ「ハンデキャップ」とは主に空間的な把握が難しい、と言う事でしょうか。　一般に「知的障害者」と判断される基準は6歳の壁=いわゆる空間認知や抽象的な物の考え方ができない
と言う事だそうです。　 しかし中にはそういった空間認知を大変得意とする人もいますので、一概に言えません。　活動予定を決めるにあたって、行きたいところはいくらか出てきますがいざ行き方、時間、予算などを決めるとなると、経験した事のないことはどうやって調べれば良いか等も想像しにくい事が多いです。　 Plan: そこで、直接ボランティアが「時間どうするの？お金は？」と聞くのをやめて、ゆっくり他のこと＝知ってることに例えながら「必要なこと」を自分から考えるように進め、少しづつ決まります(参考資料）

これは、生まれて間もなく、やっと言葉を発するようになった児童に「旅行行くけど、どこ行きたい？」と聞いてもおそらく「（今まで遊びに行ったことのある）公園」とかいうような答えしか返って来ないのと同じでしょう。　情報を得ることがやや難しい人に対して、そういう点で社会的な参加ができたらいいのではないかと考えています。　

Do　：外出支援当日。　事前に決めた行き先へ。　時間などかなり余裕を持って行動します。　ポレポレのメンバーには自分で身の周りのことができない　と言う人はほとんどいないので、どちらかと言うと問題がないか、できるだけ手を出さずに自分でやってみることを支援します。
Check: そして、 外出行動の問題点をデイサービスを行ったあと反省しています。　
人によって、性格なども違いがあります。　10人いれば10人とも支援方法は違います。 その性格を一度に把握する事は困難で、はじめて参加されるボランティアさんがとまどいを隠せないことがあります。　個人の性格を前もって知ることも文章などで可能です。しかし専門的に学んでいる人でも、机上の理論で対応ができない、基本的にマニュアルが通用しない部分が多いので、そういう部分をうめていけるようなバックアップ体制の充実が必要です。

　

Action :この課題を解消するために、ポレポレではH12年〜現在にいたるまでの活動記録を電子データとしてまとめ、事故防止につなげています。　このデータを参照することにより、外出先のアイデアを練ったり、どんなところに着目すべきか予想可能となっています。　
　 利用可能な施設、想定される時間、費用といった情報が手にはいるよう工夫しています。　データに関連情報を体系的に収めることを目標としています。　

　 例えば「体を動かして遊びたい」と考える場合、どんな場所に行ったらよいか、行き先ごとのコスト、起こりうるハプニングなどの情報を取り出せ、一つづつ注意が必要と思われる内容を確認できます。　
　このシステムによって、外出支援の専門知識や経験がないかたでも、やる気さえあれば、少し特殊なハンディキャップである知的な障害を持つ人たちとの交流を支援することが可能です。　

こんな感じで、色々試行錯誤の上で活動しています。　興味をもたれたかたはお問合せください。　

関連情報
弦楽器専門店　/　大阪にある弦楽器専門店。　関西では三木楽器など、全国でも大手楽器屋さんもここを利用するという楽器屋さんです。　いつも修理のコントラバスが並んでいます。　コントラバス、バイオリン、ギターなど左手の指先を活発に動かす楽器を演奏し続けると、大脳皮質の発達が促進され感性が豊かになるそうですよ。　 2歳までに始めるのが重要だというのが研究でわかっているそうです。